函館駅は海辺に面した緩く弧を描く終着駅。その一番西側に、1路線伸びる引き込み線があります。
しかし、この線路はココで終端。
そしてこの先を見るべく振り返ると、ソコにはかつて津軽海峡を横断していた連絡船、摩周丸の姿があります。
歴史を感じる朽ちた港湾設備・・・
あの引込線から、この岸壁まで以前は線路があった訳ですが今は無く、ゲートブリッジだけがその面影を残しています。
ところで青函連絡船は、その船っ腹に鉄道車両を飲み込んで、津軽海峡を渡っていたのですが、マニア的目線で興味があったのが、船と陸地のレールをどうやって結んでいたのだろうという点です。
船内のレールと陸地のレール。言うのは簡単ですが、レール単体で50mm程の幅。そしてレール間隔も1067mmと厳密に規格されたモノ同士。波に揺れる船体とどうシンクロさせるのか興味津々となりました。
ソコで調べて見たのですが、残念ながら僕のリサーチ力では完璧な答えには到達出来ず。
でも、この動画の中に船と陸を結ぶ、その解がありました・・・
シンクロ方法は、どうしていたんでしょう?
高度なセンシング技術やオートメーションが無かった時代。ソコは人が職人技で熟していたんでしょうね・・・
当時の面影を残す施設も、いい塩梅に朽ちて来ています。
この頃は春を迎える残雪の光景ですが、今はコレを逆回しする深雪に向かう時期。
北海道は季節ごとに魅力の尽きない所ですが、僕的には冬の北海道がとても素晴らしく感じました。
静かに、それでいて圧倒的なスケールで迫ってくるモノトーンの情景。未体験の方は是非味わって見て下さい。
そしてこの時期旅をするなら、長期滞在をお勧めします。
暮らすように旅をする。
ソレは記憶に深く刻まれる体験になると確信します・・・
さて、今回で「函館を少々」は終了となります。お付き合いありがとうございました。
皆さんの旅情への一助になれば、幸いです。
XF35mmF1.4R + X-T30