小学生の頃、体育の授業で避けて通れなかった「逆上がり」
鉄棒で前転は簡単。重力に逆らわないから。でも逆上がりは途端に難しくなる。重力に逆らうから・・・
腕を伸ばし鉄棒を握る。ソコから助走というか数歩勢いをつけてから足を振り上げつつ、ヘソの辺りを鉄棒に引き寄せる感じ。
しかし空は見えるけど地面が見えてこない。蹴り上げた足が地面に落ちる。あと少しなんだけど、上手くいかない。僕は、逆上がりを中々体得出来なかった・・・
3年前に父の介護に端を発して今までの仕事を止めて、今年の春には事業者の看板も返納して世間で言うプータローになった。
仕事を止めた時に、生きていく糧を身につけるべく新ネタに日々取り組んできたが、逆上がりの時と同じで上手く行きそうで行かない。達成感が希薄のまま時が過ぎていく。
子供の頃はまた明日頑張れば良いと、時間は無限みたいな錯覚の中で生きていた。ソレは親がそのように仕向けていたからだろう。裕福ではなかったけど、生きていくことで困ることもなかった。晩年色々問題有りの親だけど、その辺は今更だが感謝しないといけない。
ところで中々体得出来なかった逆上がりは、何かの拍子に出来るようになり、その後は今まで何を苦労してきたんだろうと思うくらい、簡単に出来るようになった。
上手く行かない理由って、実は些細なことだったりする。アラカンのオッさんの逆上がりは成功するのだろうか?
また明日といつまでも呑気なことは言っていられないが、クルリと廻るあの感覚をまた味わうために、今日も取り組みを続けたいと思う。
EF50mm F/1.8 STM +7CM2