「鹿ノ谷駅舎」に移動。
駅に隣接する工務店。石造りの建屋も中々の渋さだったが、このダンプもいい感じ。道具として使われた結果の、やれ具合がたまらない・・・
ココも駅名標は撤去されていた。残った枠に電線が引かれているけど、次の写真を見ると、向こう側に照明が付いていたんだね。当たり前のようなことだけど、ここの構内の構造を鑑みると、中々素晴らしいと思う。
鹿ノ谷駅はJRだけでなく、1975年まで存在していた私鉄、北海道炭礦汽船夕張鉄道線の駅でもあった。
線路横の広い空き地は、その名残。また周辺には北海道炭礦汽船株式会社の、幹部社員向けの高級住宅街があり、かつて二校あった高校に通う学生達で賑わう駅だった模様。
赤錆びたレールから、かつての繁栄ぶりを窺い知る事は出来ず、その落差があまりにも寂しい。
現在鹿ノ谷駅は、合同会社鹿ノ谷駅により維持管理されている。不定期でイベントも開催されているようなので、鉄道遺構を利用した前向きな展開に期待したい。
さて、夕張を後にして美瑛に向かう途中クルマを止めてしまった場所がココ。
「南大夕張駅跡地」
三菱石炭鉱業大夕張鉄道線の駅。
明治から昭和に掛け、炭鉱開発に湧き未来に希望を抱いていた頃の遺産。
貴重なソレを、維持保存しているだけでも有り難い。
大夕張鉄道線には、いくつか森林鉄道が枝分かれのように伸びていた。
下夕張森林鉄道夕張岳線はシューパロ湖を渡る三弦橋が有名。
特異な構造の美しい橋のようだが、現在は夕張シューパロ湖ダムの完成によりシューパロ湖の水位が上がり、その容姿を見ることは難しいらしい・・・
炭鉱や周辺資源の開発に伴う鉄道。その辺から紐解いてみても、夕張界隈は栄えていたんだなと思う。近代日本の礎、そのひとつだった・・・
しかし其れ等は遠い過去のもの。その名残も残り少ない・・・
ところで、つい最近前から3両目の客車「オハ1」が、自然災害で転倒してしまった模様。
またひとつ、消え去ってしまうだろうか。なんとか元の姿に戻ることを、切に願う次第・・・
続く・・・
XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS+X-T30