染井吉野・・
日本人が愛してやまない桜の花。
染井吉野は天然木ではなく、人の手で生み出された園芸品種。
それ故、自己交配で子孫を残す事ができない。
コレ、何を意味するかというと、人が面倒を見て次に繋げる算段をしてあげないと
やがて絶えてしまうということ。
染井吉野は病気に弱い品種。また成長が早く大木になりやすいため、管理する側からすると
面倒な樹木。そのため、染井吉野を継投していく苗木の販売は2009年に終了していて、
その運命は既に決まっているのです。
染井吉野の寿命は、確認されているもので140年程の個体が存在。
人間の寿命からしたら、少し遠い未来の話です。
でも日本人にとって、そのDNAに刷り込まれているのではないかと思うくらい琴線に触れる花が、
ソレを生み出した人の都合で、絶えてしまうということが、残念でなりません。
艶やかで、でもどこか切ないこの美しさ。
実は毎年春に、自身の儚さを静かに語りかけていたのかも・・
XF35mmF1.4R +X-T2